介護ベッドによる事故多発、消費者庁が実態調査へ
消費者庁は、今月から介護ベッドの手すりの隙間に首を挟んで死亡したり大怪我したりする事故が相次いでいるとして、家庭で介護ベッドがどのように使用されているかの実態調査を行う。
2007年5月から「消費生活用製品安全法」が改正され、介護ベッド関連で死亡したり全治30日以上のけがを負ったりした重大事故が起きた場合は、メーカーに対し国への報告が義務づけられた。
これによって法改正から今年10月5日までに計63件(うち死亡32件)の事故が発生しており、業界団体などの注意喚起にもかかわらず発生は後を絶たない。
2009年3月から「在宅用電動介護ベッド」のJIS規格が改定され安全基準が強化され、新規格の製品での事故は報告されていないが、在宅利用されている製品には旧規格品が多いとみられている。
また、事故の原因には、想定外の使用等、ベッドの使い方に問題があり、原因の約70%はベッド周りの隙間に起因していることも分かっている。
現在は消費者庁が事故防止策として、隙間をふさぐカバーなどの安全具を使うよう呼びかけている他、メーカーなどでつくる医療・介護ベッド安全普及協議会が安全利用のためのチェック表や動画を作成している。
消費者庁は在宅介護をしている家庭など、約6000カ所を対象に「介護ベッドで発生している事故の内容について知っているか」や、「隙間をふさぐ対策を講じているか」など調査用紙を配布し、調査を実施する。
実際に事故が起こった例としては、ベッドから起き上がる際に手をつきそこない頭を隙間に挟んでしまうケースや、ベッドの下に置いてある物を取ろうとして挟まれるケースなどがある。
調査でより具体的な現場の声を取り入れ、予防策を講じるということだ。
続発する介護ベッドでの事故に、消費者庁が調査を行うことになりました。
JIS規格が制定されて、介護ベッドの事故が減るかと思われましたが、現に利用されているベッドを回収するわけにもいかないので、
まだJIS規格のベッドは少数派というのが実情です。
JIS規格外のベッドは
完全自費の保険対象外レンタルという形でも出回っており、
JIS規格外ベッドでの事故も後を絶たないという状況です。
結局、事故を防止するためには、
JIS規格外ベッドを撤廃するか、安全のための防止策としてのオプションを無料で設置を徹底するか、そのどちらかしかないでしょうね。
今回のアンケート調査で、今まで事故に至らなかったヒヤリハット的な情報もあげられていくでしょうから、
そういった情報なども含めて、ベッドレンタルがより安全に利用できるようになることを願います。